2020年、ARグラスがついに製品化!過熱化するARグラスの注目アイテムはこれだ!

Technology
2020.12.17 | Motto AR編集部

VRは、ここ数年で改めてその注目度が増しています。情報処理技術の進化、5Gの開始など生活インフラレベルでの通信環境の整備、人々のテックリテラシー向上など、さまざまな要因が考えられるでしょう。本記事では、そんなVRビジネスの最新トレンドについて、これまでの歩みを含めて解説します。

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拡張現実感の技術を活用した「ARグラス」が、ここ数年で注目度を増しています。まだまだ製品化しているものが少ないため、現時点で実際に目にしたことがある方は少ないかもしれません。しかし、第5世代移動通信システム「5G」の到来によって高速でのデータ送受信が可能になったことなどを背景に、今後多くの注目製品が投入され、盛り上がっていくことが予想されている領域です。

本記事では、このARグラスの特徴や、その注目製品および企業について解説していきます。なお、VRやAR、MRなどの違いや特徴については、以下の記事もあわせてご覧ください。

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ARグラスとは何か

ARとは「Augmented Reality」の略であり、拡張現実という意味となります。現実の空間上に仮想の様々な情報を表示させることができる技術の総称です。例えば大ヒットしたスマホ向けゲーム「ポケモンGO」なども、こうしたAR技術を活用したものとなります。

ARグラスとは、こうしたARを体験することが可能なグラス型のデバイスです。VR用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)がグラス型になったもの、というとイメージしやすいでしょう。ARグラスでは、着用したユーザーの周囲の環境や、センサーを通じて取得した空間情報を分析したうえで、グラスのディプレイ上に様々な情報を表示することができます。

ARグラスとスマートグラスの違い

ARグラスはスマートグラスと形状は似ていますが、機能の前提が異なります。スマートグラスは、ユーザーの視線の動きや集中力といったデータの測定や、カメラ機能などを有していますが、現実世界と連動した対象物などの情報を表示したり、分析したりといった機能はありません。

一方でARグラスは、現実の環境の情報を取得したうえで、その情報と連動する形での情報の表示や、分析、操作が可能になります。例えばディスプレイ上に情報を表示する際、現実空間の対象物の位置や形などに応じて、表示の仕方を変える必要があり、ARグラスではこうした端末側での処理も可能になっています。また、表示したデジタル情報を操作することができるのもARグラスの特徴で、現実空間上に表示したARのオブジェクトを操作しての「インタラクティブな体験」が実現可能となっています。

ARグラスの注目製品5選

それでは、実際にどんなARグラスがあるのでしょうか。以下、注目製品を見ていきましょう。

Microsoft HoloLens

HoloLensは、マイクロソフト社が提供するARグラス。処理チップ自体が組み込まれた構成であるため、スタンドアロン型で利用することが可能です。頭部に装着すると、画面上にパソコン版Windowsと同様のインターフェースが表示され、半透過されたディスプレイが現実空間上に表示されたような感覚で、さまざまな操作が可能となります。

2020年7月には第2世代モデルとなる「HoloLens 2」が販売開始され、より直感的な3DモデルのUI操作が可能となっています。

Vuzix M400スマートグラス

スマートグラス専業メーカーの老舗Vuzixが提供しているM400は、同社商品のフラッグシップモデル。産業用向けとしての実績と機能性を備えたスマートグラスです。2メートルの落下実験にも耐え、防塵・防水規格は「IP67」と、製造業や建設業などの現場作業に向いています。なお「IP67」は粉塵が内部に侵入せず、水中にひたしても有害な影響を受けないレベルです。

Magic Leap 1

Magic Laep 1は、米国スタートアップであるMagicLeap社が提供するAR・MRグラスです。同社は、これまでさまざまな大企業やベンチャーキャピタルから巨額の資金調達をしていることでも話題を集めています。

Magic Leap 1は主にアーティストやゲームクリエイターをターゲットにした製品で、これまでもさまざまなコラボレーションを通じた独自性の高いアート作品やゲームが発表されています。内部には独自OSを採用しており、セットとなるライトパックに接続して利用する構成で、MRグラスとして利用することも可能です。

RealWear HMT-1

HMT-1は、米国のRealWearが提供するスマートグラスです。高度な音声制御や高い処理能力だけでなく、最大12時間の稼働や、明るい日差しでも見やすい高解像度のディスプレイなど、現場作業に適した性能を有しています。

ハイエンドデバイスのHMT-1Z1は防爆にも対応しており、石油やガス、可燃性環境での利用が可能です。

NrealLight

ここまでは米企業による製品でしたが、こちらのNrealLightは、中国スタートアップであるNreal Ltdが開発・発売するAR/MRグラスです。名前の通り、重量106gと軽量化にこだわったプロダクトであり、サングラス程度のサイズで気軽に着用ができる仕様となっています。

軽量化のために、デバイス自体にはコンピューターを搭載しておらず、代わりにスマートフォンと接続してARグラスとして利用することを想定しています。位置情報や各種センサーの数なども少ないため、精度という観点では、他デバイスと比較すると相対的に低くなっています。

MAD GAZE GLOW

香港のハードウェアスタートアップMAD GAZEが2019年にリリースしたスマートグラスがMAD GAZE GLOWです。NrealLightと比較して、更に軽量の75gのサングラス型デバイスとなっており、視野角は45度、ハンドジェスチャー、音声認識での操作が可能となっています。また、スマホとBluetooth接続したキーボートを使うことで、ディスプレイとして利用することもできるため、仕事用としての活用も可能です。

ThinkReality A6

ThinkReality A6は、パソコンメーカー・レノボが提供するARデバイスであり、主に作業員用のデバイスとして開発されています。そのため他の製品とは異なり、法人向けの用途を想定しており、作業効率化やコミュニケーション円滑化などの用途での活用が期待されています。

EPSON MOVERIO  BT-300/350

最後に、日本企業の提供するARデバイスをご紹介します。Moverio BT-300/350はプリンターやスキャナーなどで有名な精密機器メーカー・セイコーエプソンが提供しています。

エプソンは劇団四季、字幕サービスを提供する株式会社イヤホンガイド、音の信号処理サービスを提供するエヴィクサー株式会社とともに、「スマートグラスを使用した多言語字幕サービス」を導入しました。このサービスは英語、中国語、韓国語、日本語に対応しており、海外から来日した観客も舞台を楽しむことが可能になりました。

2021年の注目企業、Apple、Facebook、Googleの動向は!?

このように、MR含むARグラスはいくつかのプロダクトが既に開発・販売されていますが、2021年にはApple、Facebookといったビッグテック各社からも、新製品発売が予定されています。それぞれどのような製品が発表されるのか、現時点(2020年12月)で明らかになっている情報をご紹介します。

AppleのARグラス「Apple Glass」

Apple Glassについては、まだ正式に製品情報は発表されていませんが、499ドルのサングラス型デバイスとして2021年~2022年に発表予定が予想されています。基本的にはiPhoneとペアリングして利用する形のデバイスが想定されており、カメラなどのデバイスも搭載されないなど、かなりスタイリッシュですっきりしたアップルらしいデザインになるようです。

特許情報によれば、iPhoneの画面を他者には見えない状態にしたうえで、AppleGlassの装着者にだけ表示されるプライベートスクリーンで操作可能な技術も搭載されるのではないか、と言われています。

FacebookのARグラス

FacebookのARグラスは、Apple Glassよりもより具体的な情報開示がなされており、2021年に公開されることが決まっています。イタリアの大手眼鏡メーカーLuxottica(ルクソティカ)と提携し、同社の有名なメガネブランド「Ray-Ban(レイバン)」と共同で開発していることから、装着のしやすさやデザイン性なども期待できそうです。

FacebookのARグラスでは、ARの仮想空間をリアルタイムで作成する処理の負荷を軽減するための技術として「Live Maps」と呼ばれる仮想3Dマップを活用するとしています。これにより、ARの表示や分析、環境認識などで処理の効率化が図られるとのことです。

GoogleのARグラス

Googleはかつてスマートグラス「Google Glass」を発売しましたが、こちらの製品は消費者の支持を得られず、撤退しました。その後、2019年に後継機として、AR機能を搭載したGlass Enterprise Editionをリリースしています。2020年には、Glass Enterprise Edition 2も発売され、999ドルで主に法人向けに販売がされています。

2021年はARグラスから目を離せない!

ARグラスにおいては、今後もどんどんと新製品が発表され、一般ユーザーの間でも認知が広がっていくことが予想されています。

Apple、Google、Facebookといったテクノロジー大企業が参入することで、競争は激化し、さまざまなプロダクトが登場していくため、ユーザーのニーズや用途に応じた選択肢もますます広がっていくことでしょう。

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