IoBとは?IoTの次は身体とインターネットがつながる

Technology
2022.12.28 | Motto AR編集部

IT技術の発展によって注目を集めているのが「IoB」という技術です。本記事では、そんなIoBの特徴をはじめ、IoTとの違いや活用例、今後の予想について詳しく解説します。

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IT技術の発展によって注目を集めているのが「IoB」という技術です。IoBはあらゆる分野で活躍していますが、今後の発展も大きく期待されています。

本記事では、そんなIoBの特徴をはじめ、IoTとの違いや活用例、今後の予想について詳しく解説します。

IoBとは?

IoBは「Internet of Bodies」「Internet of Behavior」という2つの言葉の略称であり、それぞれ意味が異なります。

Internet of Bodies

「Internet of Bodies」は、人の身体とインターネットをつなぐ技術のことを指し、主な例としては身体の中にIoBのデバイスを埋め込むペースメーカーが挙げられます。

ペースメーカーは人の身体に埋め込んだデバイスを通してインターネット上で動作や行動などの情報を追跡します。

このように、ヘルスケアの分野におけるIoBは基本的に「Internet of Bodies」を指すことが多いです。

Internet of Behavior

「Internet of Behavior」は直訳すると“行動のインターネット”とされ、行動のデータを収集してより快適な生活を送るために使用される技術のことを指します。

Internet of Behaviorでは、IoBデバイスを体内や体外に身に着けて行動のデータを収集します。主な例としては位置情報、購入履歴、検索履歴、運動情報などです。

IoBの3つの段階

IoBには「ウェアラブル(定量化)」「体内内臓型」「ウェットウェア」の3つの段階があります。

ウェアラブル(定量化)

ウェアラブルとは、IoBデバイスを身に着けることで身体の状態を収集・計測する段階のことです。

ウェアラブルの例としてスマートウォッチが該当します。たとえばAppleが提供している「Apple watch」は身に着けることで身体の心拍数や血糖値、運動量などが計測でき、身体データを可視化することで人々のヘルスケアに貢献しています。

体内内臓型

体内内蔵型はデバイスを身体に埋め込んで情報を収集する段階のことです。体内内蔵型の例としては先述したペースメーカーが該当します。

従来のペースメーカーでは、ペースメーカー本体に情報を蓄積するしかありませんでした。しかし、IoBの普及によってペースメーカーを通じて遠隔で情報の収集が可能となったのです。

このように、ウェアラブルは人々のヘルスケアで活用されるケースが多いですが、体内内蔵型は医療分野で多く活用されています

ウェットウェア

ウェットウェアとは、脳にIoBデバイスを接続して情報のやり取りを行う方法です。体内内蔵型の場合、内臓ごとに対応するだけのデバイスが必要となりますが、ウェットウェアは脳にだけ装着すればよくなります。

ウェットウェアは未だ実験途中であり、主な活用例はなく、実現するには多くの時間を要すると予想されています。しかし、ウェットウェアの研究・実験は着々と進んでおり、実現すれば人々の生活に大きなメリットを与えるといえるでしょう。

IoBとIoTの違い

IoTとは「Internet Of Things」の略称であり、あらゆるモノがインターネットに接続されることから“モノのインターネット”と呼ばれています。

IoTの主な活用例としてモニタリングが挙げられ、IoT機器のカメラやセンサーを通して温度や湿度、人やモノの動きや環境の変化などをリアルタイムで把握ができるようになります。それによってエアコンで常に室内の温度を一定に保てたり、工場内での人員配置を適切に行うことで生産性の向上につながったりします。

これらの点から「IoT」と「IoB」の主な違いはなにをインターネットとつなぐかといえるでしょう。

IoTとIoBの関係

結論からいうと、IoBIoTによって収集したデータを活かすことでより進化するといわれています。

先述したように、それぞれ「人」と「モノ」をインターネットにつなげるため、対象が異なりますが、IoTで集めたさまざまなデータを活用することでIoBの新たな発見が見つかったり発展につながったりするとされているのです。

たとえば、従来では人々のヘルスケアにおいて個人の健康状態の可視化までしかできていなかったものが、健康状態の変化や偏りに応じてアラートが可能になり、いち早く対処できるようになります。

IoBの具体例

ここまでで主に健康や医療分野におけるIoBの活用例をご紹介してきましたが、昨今ではIoBの技術はさまざまな分野で活躍しており、私たちの身近なところでも活用されているのです。

それでは、主な活用例をご紹介していきます。

顔認証

IT技術の発展によって認知度が高まってきている顔認証ですが、昨今では私たちの身近なところでも顔認証が活用されており、主な活用目的は2つあります。

1つ目は「防犯対策」です。たとえば、Webサイトやアプリの活用時に自身のIDとパスワードの入力が必要になる際、IDやパスワードを引き抜かれてしまい、第三者に悪用されてしまう可能性があります。そんなとき顔認証によって本人の顔でなければ認知されないようにしておけば悪用を未然に防ぐことが可能です。

2つ目の活用目的は「顧客情報の収集」です。たとえば、飲食店や美容院などの店舗経営を行っている場合、時間帯や曜日などによって来店する顧客の特徴に偏りが生じることもあります。

顧客の特徴や属性によって店舗側の適切なアプローチ方法が異なるため、顔認証によって性別や年齢などの特徴を収集することで店舗側から顧客への適切なアプローチ方法の戦略を立てられるようになります。

行動履歴

行動履歴は主にGoogleやYahoo!などの検索エンジンに加え、FacebookやInstagramなどのSNSなど、インターネット上で消費者がどのような検索、行動をしたのかが把握できます。それによって、企業側は消費者の行動に合わせた広告の掲載や販促が可能です。

位置情報取得

位置情報取得の代表的な例が「GPS」です。IoBの技術を活かして人工衛星を利用し、特定の人物がどの場所にいるか把握が可能となります。

位置情報の取得は親が子どもの居場所を把握する目的で利用されていたり、人々の行動・動態調査に活用されていたりします。

自動車の運転情報

自動車の運転情報は、運転者の走行情報を収集して運転に関するフィードバックを行うことで未然に事故の防止にもつながります。また、自動車での事故を起こした場合もIoB技術によって運転者の過失度合いが測定可能です。

IoBのメリット

IoBの主なメリットは「状態が把握できる」「今後の対策が可能となる」という2の点が挙げられます。

たとえば先述したヘルスケアのケースで考えてみても、自身の健康状態の良し悪しや傾向が把握できるだけでなく、その情報をもとに今後どのような対策を取るべきなのかが予測が可能です。

また、より多くのデータを収集・蓄積することで、悪い傾向になる前に未然に防ぐ方法の発見にもつながります。

IoBのデメリット

IoBはメリットに対してのデメリットも生じます。主なデメリットは「情報漏えい」と「機器の不具合」です。

多くのデータや情報を収集蓄積するIoBですが、昨今被害が増えているサイバー攻撃の対象になってしまう可能性もあります。なかには機密の個人情報が含まれていることもあり、サイバー攻撃による情報漏えいが生じた際は膨大な被害が予想されています。

また、サイバー攻撃を受けた際の責任の所在が不明確であり、トラブルが発生した際の解決が困難になりかねません

それに加え、IoB機器は精密な機械であるがゆえに、不具合や故障が起こってしまう可能性があります。

もし不具合や故障が起こったことに気づかず利用し続けてしまうと、誤った情報の蓄積や不適切な処置につながりかねません。

また、不具合や故障が発覚した際には修理やメンテナンスに時間がかかってしまう可能性があり、その間にデバイスが必要とされたとしても、適切な対処が困難になってしまう恐れもあります。

IoBの今後

ここまでで記述したように、IoBを活用することで人々のさまざまなシーンで活躍し、貢献が可能となります。しかし、活用に伴って生じるデメリットは決して小さいものではなく、大きなリスクが伴ってしまうケースもあるのです。

そのため、IoBの技術を発展させるだけでなく、活用に応じて伴う安全面のリスク解消が大きな課題になるといえるでしょう。

ヘルスケア領域とIoBの関係

IoBの技術は私たちのヘルスケアに大きな影響を与えていますが、そのなかでも特に身近な活用例をご紹介します。

IoTの次は身体とインターネットがつながる

私たちの身近な活用例として「非接触バイタルセンシング」というものがあります。

私たちは生活を送る中で少なからず身体への疲労やストレスを抱えており、中には自身でも気づかないうちに蓄積されているケースも否定できません。

特にテレワークが広まっていることで従業員同士のコミュニケーション頻度が減り、従業員のメンタル面やストレス面の状況が把握しづらくなっているケースが多くあります。

そんなとき、非接触バイタルセンシングによって非接触でも「脈拍数」や「呼吸数」「自律神経の活動量」などが計測可能となり、従業員の危険アラートを事前にキャッチできるようになります。

非接触バイタルセンシングに関する詳細は以下で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

参照:非接触バイタルセンシング

まとめ

今回は、昨今注目を集めているIoBに焦点をあてて詳しく解説してきました。ここまでで記述したように、IoBを活用することでさまざまなメリットが得られ、現在でもさまざまなシーンで活躍しています。

しかし、メリットに対してのデメリットもあり、活用する際の注意点もあります。

このIoBの発展は今後の人々の生活において大きな影響をあたえるため、技術の発展だけでなく、リスクの最小化も同時に対策していく必要があるといえるでしょう。

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