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M2M技術のメリットについてご紹介!「IoT」と「M2M」の違いは?

M2M技術のメリットについてご紹介!「IoT」と「M2M」の違いは?

昨今のニュースで「M2M」や「IoT」という言葉を目にする機会が増えています。 本記事では「M2M」と「IoT」の違いやメリット・デメリットを踏まえ、M2Mの活用例や将来性について詳しく解説します。

昨今のニュースで「M2M」や「IoT」という言葉を目にする機会が増えています。

本記事では「M2M」と「IoT」の違いやメリット・デメリットを踏まえ、M2Mの活用例や将来性について詳しく解説します。

M2Mとは

M2Mとは「Machine-to-Machine」の略であり、ネットワークでつながっている機械同士が互いに通信を行いながら特定の操作を自動化したり制御したりするシステムです。

機械同士の情報のやり取りによって自動化することで人の手を介さなくても特定の作業を効率よく行うことができ、さまざまな分野で活用されています。

機械同士が情報のやり取りをする2つのパターン

M2Mで機械同士が情報のやり取りをするパターンは主に以下の2つのパターンがあります。

機械から機械が情報を収集する

センサーから計測された情報やログ情報に蓄積された情報をデータとして収集し、さまざまな情報取集や分析が可能となります。

主な活用例は「高速道路の交通状況」や「エレベーターの稼働状況の分析」などです。

機械を機械が操作する

機械を通して収集したデータをもとに、その後の自動動作につなげるための情報のやり取りです。

主に空調や照明に活用されており、センターを通して得た情報をもとに一定の温度や明るさを保つための動作が可能となります。

M2MとIoTの違い

「M2M」と「IoT」の主な違いは以下の3つがあげられます。

目的の違い

まずそれぞれの大きな違いは目的の違いです。

M2Mは機械からのデータ収集と機械の制御であり、インターネットを経由しないことで通信による遅延がなく正確な制御に適しています。対してIoTは、データの収集や蓄積、分析であり、あらゆるモノからのビックデータを分析することでさまざまな用途に活用することに適しているのです。

やり方の違い

IoTはインターネットにつながっていることを前提としていますが、M2Mはインターネットを介さずに機械同士が直接通信をして特定のシステム内を行き来しているため、必ずしもインターネットに接続する必要がありません。

つながるモノの違い

IoTはインターネットを通してほかの設備や装置、または人とつながることがありますが、M2Mはインターネットによる通信のほか、機械同士で直接つながることがあります。

M2MとIoTのメリット・デメリット

それぞれの特徴をもとにさまざまな分野で活躍している「M2M」と「IoT」ですが、活用するにあたってメリットとデメリットが生じるのでそれぞれご紹介していきます。

M2Mのメリット・デメリット

まずM2Mのメリットといえば、高度で複雑な作業でも機械同士の情報交換によって遅延なく自動的に接続が可能であるという点です。また、機械同士がつながるため、システム構築やプログラムに問題がなければヒューマンエラーが発生する心配がありません。

そのため、しっかりとした仕組みが作れていれば、正確性や作業効率が求められる業務を人件費の削減をしながら実現が可能となるのです。

対してデメリットは、サイバー攻撃によるリスクがあげられます。機械同士がつながり特定の業務を行っているため、システムに不具合が生じてしまうと大きな被害や損害が生じる恐れがあります。また、導入のためには膨大なコストが必要とされるのです。

IoTのメリット・デメリット

IoTの主なメリットは、作業効率の向上やヒューマンエラーの防止があげられます。特にWeb上で稼働状況をはじめとしたさまざまなデータを収集することで、今まで見えていなかった問題点の解決にもつながります。

また、自動化による作業効率の向上だけでなく、ヒューマンエラーによる業務の滞りも防止が可能となるのです。

対してデメリットは、M2Mと同様にサーバー攻撃によるシステムの不具合や情報漏洩のリスクがあるという点です。

M2Mの将来性と課題

さまざまな分野で活躍するM2Mですが、中でも多く活用されている業界の1つとして製造業があげられます。

M2Mによる業務効率向上やヒューマンエラーの削減が実現されており、今後も幅広く活躍するとされています。しかし、そのなかで課題となるのが、先ほどM2Mのデメリットで記述した「サイバー攻撃」と「導入コスト」です。

近年、M2MやIoT機器に対するサイバー攻撃が盛んにおこなわれており、攻撃によってシステムに不具合やエラーが生じてしまえば業務が滞ってしまい、膨大な被害となってしまいます。

また、M2Mの導入には多額のコストを要するため、どこの企業も気軽に導入できるわけではないというのが現状とされているのです。

M2M市場の今後の動向

M2Mという言葉自体は1990年代半ばほどにはすでに存在していましたが、近年のIT技術の発展によって多くの注目を集めています。特に5Gの開発や仕組みの自動化への需要が高まっていることから、その市場規模も年々拡大しており2025年にはおよそ2,900億円まで市場が拡大するとも予測されています

参照:日本経済新聞「矢野経済研究所、国内外のIoT・M2M市場に関する調査結果を発表」

M2Mの事例

先述した製造業のほか、M2Mはさまざまな分野で導入されています。今回はその中でも代表的な活用例をご紹介していきます。

自動車業界

特に昨今でM2Mの活用事例としてあげられるのが自動車業界です。

自動運転に注目が集まる自動車業界ではほかの車との車間距離を一定に保って停止したり、中央線を越えないようにハンドルを切ったりとさまざまなケースで活用されています。

自動運転といえばAIを想像される方も多いでしょうが、AIは状況を判断する部分であるのに対して、M2Mは判断した情報をほかの機会に伝える役割を果たしています。

農業

農業は人手不足や業務負担の大きさに課題を抱えていますが、M2Mの導入によって田植えや水田管理までが可能です。

農業は高齢者の方が営んでいるケースが多く、1つ1つの作業から身体にかかる負担は非常に大きなものとなります。そのため、M2Mを導入して基本的な作業は機械に任せて自身は監督に回ることで、身体への負担を最小限にまで減らすことが可能です。

住宅関連

M2Mのセンサーによって室内の温度や明かりを自動的に調整ができ、電力の節電が可能となります。

また、ガスや電気メーターの遠隔管理も可能となるため、スマートハウス化や管理側の業務効率向上にもつながっているのです。

パーキング

パーキングではM2Mの導入によって管理者がパーキングの空車情報を収集し分析に活用できます。また、アプリケーションと連携させることで付近の空いているパーキングをいち早く探しだすことが可能となるのです。

M2Mの導入する際の注意点とポイント

さまざまな分野で活躍するM2Mですが、導入に際していくつかの注意点があります。その中で代表的な注意点とされているのは以下の2点です。

通信方式の確立

M2Mを活用するには機械同士の通信方法を確立させなければいけません。特に遠隔で通信させる際には自社でのネットワークでは構築が困難となります。

その際は、機械にSIMカードを挿入させることで、機械の仕様に関わらずインターネットを経由させずに機械同士で情報のやり取りが可能です。

セキュリティの強化

先述したように、M2Mの最大ともいえるデメリットとしてサイバー攻撃があげられます。いかに良いシステムを導入しても不具合やエラーが起こってしまっては活用できないうえに、情報漏洩が発覚してしまうと大きな被害や損害につながってしまいます

そのため、事前に導入に向けてセキュリティ面の強化が必要不可欠です。

まとめ

今回はIoTとの比較をしつつ、M2Mについて特徴やメリット・デメリットを踏まえて将来性や事例をご紹介してきました。

ここまでで解説したように、M2Mは昨今のIT技術の発展によって国内だけでなく国外の幅広い分野で注目を集めています。しかし、未だ導入に際してのデメリットやリスクは伴うため、今後も事前にメリットやデメリットの把握やリスクヘッジのための対策が必要となると想定されます。

今後もM2Mに関する情報は目が離せません。

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