STマイクロエレクトロニクス、測距センサ「VL53L8」を発表。測距性能の向上と電力消費半減が実現

2022.07.13

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世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクスは、スマートフォンのカメラ管理および拡張現実(AR) / 仮想現実(VR)に最適なFlightSense™ ToF(Time-of-Flight)測距センサ「VL53L8」を発表した。測距性能の向上と電力消費半減が実現。

VL53L8とは

VL53L8は、VL53L5を含むSTの従来製品で実現されたイノベーションをさらに発展させた次世代のToF測距センサだ。具体的な特徴は次の通り。

  • 多くの主要コンポーネントが大幅に強化されており、従来製品と比較して大きく向上した測距性能(あらゆる屋内ゾーンで最大4m)を実現
  • 一般的な条件下での動作における消費電力が半減
  • スマートフォンやタブレットの前面 / 背面カメラをはじめ、スマート・スピーカやAR / VR / MR機器などのパーソナル電子機器向けアクセサリに最適
  • 前面カメラ・アプリケーションには対象物の追跡やジェスチャ認識が含まれ、背面カメラ・アプリケーションには、レーザー・オートフォーカス、カメラ選択、タッチ・ツー・フォーカス、フラッシュ調光が含まれているため、低照度条件でも効果を発揮する
  • 屋内外での検出やスマート・フォーカス・ブラケティング、コンスーマ用LiDARなど、深度マッピングが求められるアプリケーションにも最適

STのアナログ・MEMS(1)・センサ製品グループ エグゼクティブ・バイスプレジデント兼イメージング・サブグループ ジェネラル・マネージャであるEric Aussedatは、VL53L8について次のようなコメントを残している。

「STのToF技術は、きわめて多くの製品に採用されており、現在200種類以上のスマートフォンや、100種類以上のPC、プロジェクタ、およびロボット製品に搭載されています。VL53L8は、従来製品と比べてきわめて高い測距性能と電力効率を備えた革新的な製品です。革新的なメタサーフェス・レンズ技術と電力効率に優れたアーキテクチャにより、バッテリ充電回数の削減、カメラのオートフォーカス距離の拡張、およびシーン認識機能の強化などに貢献します。」

VL53L8の技術情報

この度発表されたVL53L8に搭載されている技術は次の通り。

  • 940nmの高出力VCSEL(2)光源、VCSELドライバを集積したシステム・オン・チップ・センサ、SPAD(単一光子アバランシェ・ダイオード)の受光アレイ、低消費電力32bitマイクロコントローラを集積したセンサ・モジュールで、送信 / 受信開口部にメタサーフェス・レンズ技術を採用。「VL53L5」と同様に、16(4 x 4)または64(8 x 8)のマルチゾーン測距に対応し、安定した高精度の測距性能を実現。
  • 前世代より高性能の新しいVCSELドライバに高効率VCSELを組み合わせているため、同等の条件でVL53L5から大きく向上した測距性能。また消費電力の半減を実現。
  • 単一のリフロー型コンポーネントで提供され、1.2Vおよび1.8VのI/O互換性を備えているとともに、ホスト・プロセッサに要求される負荷が従来製品と比べて大幅に軽減されている。

STマイクロエレクトロニクスについて

  • 約48,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカー
  • 約20万社を超える顧客や数千社のパートナー企業と協力しながら、ビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組む
  • STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、IoT・コネクティビティの普及を可能にし、2027年までのカーボン・ニュートラルの実現を目指す
  • HP:http://www.st.com 
  • TEL : 03-5783-8250 
  • FAX : 03-5783-8216
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