ホロラボ、東京メトロ総合研修訓練センターの一部施設において3Dスキャン&フォトグラメトリを実現

2022.10.06

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東京メトロの鉄道総合訓練施設である、東京メトロ総合研修訓練センターの一部施設について、ホロラボ SIARチームによる3Dデジタル化が実現された。

プロジェクト概要

東京メトロ総合研修訓練センターの訓練用施設のうち、「橋梁」、「ホーム」、「トンネル」と、隣接する、新木場車両基地にて「車両」のレーザースキャンとフォトグラメトリを行った。それぞれの技術の利点を生かせるよう、形状やテクスチャの取得をメンバーが綿密に打ち合わせて作業を行うことで単独より高精度のデータ生成を実現している。

撮影と合成のポイントは次の通り。

  • レーザースキャン
    ホロラボで、アーカイブ、計測、位置合わせ(VPS)など、様々な用途に応じて行なってきた空間スキャンのノウハウを活かし、施設の構造に合わせたスキャンを実施した。
  • フォトグラメトリ
    経験豊富なフォトグラメトリストを複数擁するホロラボでは、今回のような広範囲エリアも各人が連携しスピーディで高品質なデータを作成した。無駄のない撮影を行うことで生成時に破綻を最低限抑える。
  • データの合成
    レーザースキャンとフォトグラメトリのメリットを活かしてデータを生成。それぞれの不得意な面を補い合うことで片方のみでは実現できない高品質なモデルの生成を実現した。

3Dデジタル化の背景

2016年に開所した東京メトロ総合研修訓練センターは、実際の営業線のあらゆる実物の設備を再現しており、想定しうるあらゆる事象の訓練や研修を行える大規模施設だ。
開業当時から常に最先端の取り組みで人々の安全を模索し続ける東京メトロと、高精細な空間情報データを人々の生活に如何に活用できるか模索するホロラボ SIARチームの想いが重なり、この度この貴重な施設一部の3Dデジタル化が実現された。

構造のデジタルデータ化のメリットについて

今回生成したデータでは、遠隔からの構造の点検や検査、多くのファンの記憶に残る引退車両のアーカイブ化、実在する現場の3Dモデルを活かしたVR訓練、ARサイン掲示のための位置合わせ(VPS)など、様々な可能性を見出すことができたという。
構造のデジタルデータ化の主なメリットは次の通り。

  • デジタルアーカイブ
    歴史を経てついた傷や凹みなど図面に残らない風合いをそのまま生かすことが可能で、今後取り壊しが必要な歴史的建造物や崩壊が危ぶまれるデリケートなオブジェクトをデータとして残すことができる。
  • 構造点検・検査
    竣工時に取得したデータと、経年後のデータの差異を比較したり、修復必要箇所の洗い出しが遠隔からも可能になる。
  • 3DデータからのCAD/BIM化
    すでに図面のない構造物や、改築・増築を繰り返し正確な図面がない場合など、3Dスキャンデータから現実的な図面を生成でき、CAD/BIMデータに起こすことが出来る。
  • メタバース/デジタルツイン、AR/VR連携のための位置合わせ情報化
    生成したモデルデータをVR閲覧したり、現物とのデジタルツイン化やARの位置合わせ(VPS)の土台として同データを活用できる。

株式会社ホロラボ 概要

  • 会社名:株式会社ホロラボ
  • 所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田2-25-1
  • 資本金: 93,940,000円
  • 代表者:中村薫 (代表取締役CEO)
  • 設立日:2017年1月18日
  • ウェブ:https://hololab.co.jp/
  • 概要:2017年1月18日、Microsoft HoloLens の日本上陸のその日に設立された研究開発型の企業。Windows Mixed Realityに代表される最新技術をいち早く使いこなし、より多くの人たちが体験出来るよう、調査研究、システム・アプリケーション開発、啓発活動を行っている。
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