サッポロホールディングスの原豆乳製造において、熟達者の知見をAI化した技術継承の取り組みを開始

2023.02.21

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サッポロホールディングス(株)のグループ企業である、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社は、群馬工場の原豆乳製造において、株式会社LIGHTzで取り組んだ事例としては食品業界で初めてとなる、熟達者の知見をAI化した技術継承の取り組みを開始した。

背景

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の豆乳ヨーグルト商品は、豆乳ヨーグルトのためだけに手間暇をかけて搾った豆乳「原豆乳」から作られている。この「原豆乳」は、大豆臭や青臭みを減らしてすっきりとした味わいを目指し、大豆の選定から全ての工程において、こだわりの製法「おいしさ丁寧搾り製法」を用いて製造されている。この製法をはじめとする製造技術は、トーラク株式会社から事業譲渡された際に引き継がれた貴重な資産だ。

しかし、約500以上の要素が複雑に関係しあう工程の理解と、何十年にも渡り熟達者が培った知見をOJTの中で学び習得することは、現在の製造現場の人材配置やシフト制勤務の中では非常に難しく、製造に携わる社員の育成と、この技術を会社全体の資産として共有していくことが課題であると感じていた。そこで今回、その解決のために株式会社LIGHTzのAIを活用して、熟達者の知見や思考を言語化し汎知化できる仕組みづくりの取り組みを開始。

AIを活用した技術の継承

今回の取り組みは「ブレインモデル」という熟達者の知見や思考をデータ化したものを構築し、製造技術の知識共有プラットフォームを開発するというものだ。初めに原豆乳製造における熟達者の思考をヒアリングにより言語化し、次に作業工程・検討工程の見える化を実現する「IndstPark」というプロダクトを活用して、現場学習のソリューションを作成することで、製造工程の背景にある原理原則、工程の運用方法までを理解することが可能になった。

この仕組みにより、各製造工程の詳細を把握することはもちろん、その製造工程が全体の中でどのように位置づけられており、他の工程とどう関わっているか、一目で関連付けて確認することができるようになる。経験の少ない社員でも一つの製造工程だけでなく、全体を理解することができ、育成期間の短縮、さらには工場全体の生産能力アップにも繋がり、今後より良い商品づくりを目指す際にもスピーディーに取り組むことが期待できる。

株式会社LIGHTz様について

  • 「人と社会に良質な気づきを提供し、豊かな成長に貢献していく」ことを理念とし、2016年10月に設立。製造業をメインとした幅広い業種にむけたDX、技能継承の支援を行うAI企業。
  • 技能伝承の分野においては「汎知化🄬」・「ブレインモデル🄬」といった技術を活用した革新的なソリューションを多数の企業に提供し、独自の視点で製造業DXのサポートを行っている。
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