日揮、デジタルツイン構築・運用事業会社「ブラウンリバース株式会社」を設立。既存設備保全の高度化支援が目的
2022.05.26
日揮ホールディングス株式会社は、国内EPC事業会社である日揮株式会社が、デジタルツインによる既存設備保全の高度化支援を目的とする新会社「ブラウンリバース株式会社」を5月10日に設立したことを発表した。同新会社は、3Dビューア「INTEGNANCE VR」(有償版)の開発・販売を起点に設立された。

新会社設立の背景
新会社設立の背景を、日揮ホールディングスは次のように説明する。
- 日揮グループは、国内製油所や石油化学・化学プラント向けスマート保全サービスブランド「INTEGNANCE」の利用拡大に向けて、これまで複数のソリューション提供を企画し、テストマーケティングを実施してきた
- 2021年11月1日に公開した3Dビューア「INTEGNANCE VRプロトタイプ版」では、既存プラント全体を撮影した360°パノラマ写真上にアノテーション(関連データをタグ登録)することで、各機器や部材の相関関係を可視化するプラント内のストリートビューを実現した
→同ビューアの提供に際し、石油精製・石油化学業界を越えた様々な分野の事業主から反響があり、産業界の幅広い分野で安く・早く・簡単に空間をデータ化し、設備情報を重畳する「ファストデジタルツイン」へのニーズが高いことがわかった
今後の展望
ブラウンリバース株式会社は、今後の展望を次のように説明した。
- デジタルツインをベースとしたソリューションを開発・提供し、顧客が抱える課題(人材不足・各種法規対応・設備老朽化による計画外停止の増加など)の解決に貢献する
- 「INTEGNACE VR」を起点に、顧客のニーズを取り込みながら、これまで日揮グループが培ってきたプラントエンジニアリングの知見を活用して、空間データに基づく操業シミュレーションや予知保全などをSaaS(Software as a Service)化し、「INTEGNACE VR」の追加機能として開発・サービス展開していくことを見据えていく
- 長期経営ビジョン「2040年ビジョン」において、ビジネスモデルのトランスフォーメーションを掲げ、非EPCビジネスモデルの多様化を推進していく
- 中期経営計画「BSP2025」では、重点戦略の一つとして「将来の成長エンジンの確立」を掲げており、今後さらにスマートO&M分野の拡大に注力していく

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