Casa robotics、ウェアラブルカメラを用いた建築現場のリモート支援を開始
2022.06.30
ケイアイスター不動産株式会社のグループ会社Casa robotics株式会社は、2022年6月に建築現場用ウェアラブルカメラを用いたリモート支援の取り組みを開始した。生産性向上支援の一環。

リモート支援導入の背景
ケイアイスター不動産株式会社は、リモート支援の導入背景を、次のように説明する。
「Casa roboticsは、全ての展示場にビデオ接客システムを設置し、2021年6月にはロボット部を設立するなど、テクノロジーを活用したリモート(遠隔)接客に注力してきた。リモート接客により、北関東に合計10ヵ所ある展示場のいずれに顧客が来場したとしても、1名の専属スタッフによって、移動の時間をかけることなく瞬時に対応でき、その結果、専属1名につき、ひと月で最大80回程度の無人内覧に対応可能となった。そこで、Casa roboticsではさらなる生産性向上を目指し、営業部門だけでなく生産管理部門においてもリモート技術の導入を検討し、今回のリモート支援の導入に至った。」
5月にトライアルとして効果検証を実施
ケイアイスター不動産株式会社は、これまでの現地調査から今回のリモート支援トライアルを実施した流れ、そしてトライアル結果を、次のように説明した。
これまでの現地調査
- これまでCasa roboticsでは、営業部門が行う建築予定地の現地調査において、一部の専門的な部分を、群馬県高崎市にある本社に勤務する生産管理部門の担当者が現場に赴き調査を行っていた
- エリアの拡大に加え、近隣の県からの受注も増加したことで建築現場の範囲が広域に及び、群馬県にある本社から現場に向かう担当者の移動時間は増加傾向にあり、そのことが生産性向上の阻害要因となっていた
リモート支援のトライアルを実施
- 2022年5月にトライアルとして、栃木県日光市の現場でウェアラブルカメラを用いたリモート支援を実施
- 建築予定地に赴いた営業部門担当者はウェアラブルカメラを取り付けたヘルメットを装着し、現場の映像をリアルタイムにリモートに送信することで、本社の生産部門担当者とコミュニケーションしながら調査の支援を受けることが可能
- トライアルにおいて、調査支援のリモート化による本社生産部門担当者の生産性向上の効果検証を行った

トライアルの結果
- 1回のリモート支援実施につき従業員の移動時間を5時間削減することに成功
- この結果をもとにカーザロボティクスでは、6月より栃木県と茨城県でウェアラブルカメラを本格運用し、生産管理部門がリモート支援を行うことになった
- 今期は40~60回のリモート支援実施を見込み、カーザロボティクスでの生産性を最大で13%向上させていくことを目標とする
今後について
- 新規出店やマーケティング強化に伴って受注棟数が伸びる中、ウェアラブルカメラの活用によって、少数の生産管理部門担当者でより多くの現地調査のリモート支援に対応できるような体制を整えていく
- リモート支援技術を施工管理(現場監督)業務にも応用することでより幅広い職種での生産性向上と現場の品質向上を図っていく
Casa robotics(カーザロボティクス)株式会社とは
- 非接触型営業やVRでの内覧、インターネットやアプリなど新たな技術を活用した接客とマーケティングに力を入れるため、2020年11月に設立
- 様々なテクノロジーの活用によって店舗の運営コストを低減し、高品質·低価格な規格型注文住宅の提供を目指す。さらに、スマートロックなどのIoT機器による住宅のスマート化に対応し、快適に過ごせる環境を提供している
- HP: https://www.casa-robo.ai/

Motto AR メールマガジン登録
最新情報やおすすめ記事などを、メールマガジンでお届けします。
ぜひご登録ください!