明電グループとバーチャルキャスト、製造現場の労働災害をメタバースで疑似体験できる「メタバース安全体感教育」を共同開発
2022.05.26
株式会社バーチャルキャストおよびそのグループ会社の株式会社インフィニットループは、株式会社明電舎およびその子会社の明電システムソリューション株式会社と共同で、製造現場などにおける労働者の危険の感受性を高め、労災防止につなげるための教育をメタバース上で展開できる「メタバース安全体感教育」を開発したと発表した。
背景
- 社会インフラ・産業システムに特化した重電メーカーの明電グループは、2008年からグループ従業員を対象に、危険感受性を高めるための教育として安全体感教育を展開していた
- 2016年からは、社外にも工場・建設現場などにて実施する出張教育を有償で提供している
- これまで延べ27,000名以上が受講し、好評を得ていた
- 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、リアル環境での集合教育の実施が難しくなり、非接触型の安全体感教育へのニーズが高まっていた
「メタバース安全体感教育」とは
- バーチャルキャストが運営するメタバースコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」と明電舎の教育ノウハウを融合させた明電グループ初のメタバース上の非接触型安全体感教育
- 講師と受講者がそれぞれアバター(自分自身の分身を表すキャラクター)となって、バーチャルキャスト内に構築したメタバース(仮想空間)上において、リアルで開催する安全体感教育に近い教育環境を再現する
- アプリをインストールしたパソコン、ヘッドマウントディスプレイ、コントローラーがあれば、場所を問わず教育を受けることできる
コンテンツ例ー2022年から活用している「運転中の撹拌機で切創体感」
様々な業界で使用されている撹拌機に材料を投入する作業において、ミスにより中に落としてしまったものを稼働したまま拾うという不安全行動を体感できる。リアルでは再現できない危険な状況をメタバース上で安全に疑似体験することができるのがメリットだ。
今後の予定
- 「プレス挟まれ体感」、「火災体感」、「回転機巻き込まれ体感」などのコンテンツ拡充
- 過去に明電グループ内で発生した災害や事故の事例を語り継ぎ、学ぶための「安全伝承館での学習体感」などもメタバース上で提供
同社は、将来的な外販も視野に入れて更なる開発に取り組むと説明している。
VR安全体感教育 WEBサイト:https://www.meidensha.co.jp/mss/system/sys_07/sys_07_01/index.html
株式会社バーチャルキャストについて
「ちょっと間違った未来を作る」をビジョンに複数人のリアルタイムコミュニケーションを主眼に置いた「バーチャルキャスト」やさまざまなVR/ARサービスへ3Dアバター、3Dアイテムを持ち出せるプラットフォーム横断データ投稿サービス「THE SEED ONLINE」の開発を中心に行う。「バーチャルキャスト」はN高等学校およびS高等学校が提供する「普通科」のVR学習プラットフォームとして採用されている一方で、初音ミク公式VRワールド「MIKU LAND」などのVRショー&コンテンツ販売イベントの開催や、各種大型ARライブへの技術協力など、これまでにないAR/VRエンターテインメント体験を提供している。
公式サイト:https://virtualcast.jp/

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